脳梗塞(のうこうそく)
脳梗塞は、脳の動脈が血行不良または塞栓することで様々な症状をきたす疾患。
傾向と対策
また脳梗塞のある患者の日常生活における注意点についてもまとめておこう!
よくわかる解説
脳梗塞
脳梗塞は、脳を栄養する動脈のどこかで血行が不良になったり閉塞して、神経細胞が死滅し、様々な症状をきたす疾患で脳卒中のうちのひとつとされ、突然発症する為、初期発見と初動対応が重要となってくる。
初期症状として、手足の動かしづらさや呂律がまわらなくなったり言葉が出てこなくなる、表情が乏しくなるなどである。血栓や塞栓形成には、高血圧、糖尿病、心房細動、脂質異常症などの疾患が関与することがわかっており、これらは脳梗塞のリスクファクターとされている
分類
脳梗塞は、大きく分けて、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症がある。ラクナ梗塞は脳の細い動脈の梗塞であり、範囲は狭くとどまっていることがほとんどである。アテローム血栓性状がのものは、血液中に浮遊していたアテロームが詰まることにより比較的太い動脈の閉塞を引き起こす。心原性のものは不整脈などでできた血栓が心臓から脳へ血栓が飛び塞栓してしまったものである。
治療
治療は、ラクナ梗塞やアテローム性のものは抗血小板薬による薬物治療で十分に改善しない場合は、プラークを除去するための頚動脈内皮剥離術(CEA)や、血管内にステントを置いて狭窄部分を広げるステント留置術(CAS)などの手術を行い治療をする。
心原性のものでは、血栓形成予防のために抗凝固薬が有効である。ワルファリン(ワーファリン)や非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬 (NOACs)などが用いられる。
看護ケア
脳梗塞患者の看護目標で最も優先度が高いのは、ADL維持が最も重要である。
誤嚥性肺炎予防や廃用性筋萎縮予防など、必要なケアの提供と優先順位の把握が大切となる。また、利用できる公共サービスの紹介や手続きを促すなどは適切である。
頭頂葉では、知覚障害、失行症、失認症、ゲルストマン症候群(失書、失算、左右失認、手指失認)などが出現する。
側頭葉では、聴覚障害や感覚性失語症(錯語、錯読、錯書なども見られる)などが出現する。
後頭葉では、視覚障害や視覚性失認症などが出現する。
視床では、知覚過敏、縮瞳、内下方への共同偏視が出現する。
視床下部では、ホルモンの分泌異常、体温調節異常、睡眠障害などが出現する。
大脳基底核では、不随意運動、筋緊張の変化などが出現する。また、視床とレンズ核との間にある内包が障害されると、反対側に片麻痺が起こる。
大脳辺縁系では、てんかん発作やコルサコフ症候群(記憶障害、見当識障害、作話など)などが出現する。
小脳では、平衡障害、共同運動の不能、測定障害、企図振戦などが出現する。
延髄では、呼吸運動と心臓・血管の運動(拡張・収縮)の調整や消化器系の調整に関与しているため、意識障害、呼吸・循環不全が起こり、重篤な状態になる。
中脳や下行性網様体賦活系では、異常な筋緊張が生じ、四肢を硬直させて伸展・内旋する除脳硬直という体位となり重篤な状態となる。
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