看護の統合と実践|看護師国家試験問題
第114回国家試験 午後119
次の文を読み 118~120の問いに答えよ。
午後1時に震度6強の地震が発生し、避難所が開設された。地震発生の2時間後、避難所に救護所が設置され、近隣の病院から医療救護班が派遣された。医療救護班が複数の被災者に対応するなか、Aさん(54歳、男性)が搬送されてきた。Aさんは右大腿部に4cmの切創があり出血部位をタオルで押さえている。すぐに看護師が切創部の処置を介助することになった。
発災翌日、避難所には150名ほどの避難者が登録をしている。医療救護班の医師から「この数日間で、インフルエンザの患者が病院で増えている。避難所でも注意したほうがよい」と看護師に助言があった。看護師は避難所運営者と連携して、避難所でのインフルエンザの集団発生防止策を立てることにした。午前9時現在、避難者の中には発熱や咳をしている有症者はいない。
避難所での集団感染を防止する対策で適切なのはどれか。
第106回国家試験 午後64
国際保健に関する機関について正しいのはどれか。
第105回国家試験 午後35
患者と看護師との協働について適切なのはどれか。
第104回国家試験 午前119
次の文を読み〔午前問題118〕、〔午前問題119〕、〔午前問題120〕の問いに答えよ。
山間部の地域で、1時間雨量80mm以上の降雨で土石流が発生し、地域の住民は市民体育館に避難した。避難所には近くの医療機関から医師と看護師とが派遣された。
〔午前問題119〕
土石流で家を失った被災者は市民体育館から仮設住宅へ移動した。仮設住宅には1人暮らしの世帯が多い。看護師が仮設住宅の巡回訪問を行うことになった。災害の慢性期(復興期)の看護師の巡回訪問の主な目的として適切でないのはどれか。
第109回国家試験 午前93
次の文を読み91、92、93の問いに答えよ。
Aさん(60歳、男性、元建設業)は、妻(57歳) と2人暮らし。 2年前に 悪性胸膜中皮腫(malignant pleural mesothelioma)と診断され、化学療法を受けたが効果がみられず、外来通院していた。2週前から、胸痛、息苦しさ、倦怠感が増強したため、症状コントロール目的で入院した。
バイタルサイン:体温36.0 ℃、呼吸数24/分、脈拍92/分、血圧126/88mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉86~90%(room air)。
身体所見:両側下肺野で呼吸音が減弱しており、軽度の副雑音が聴取される 。
血液所見:赤血球370万/μL、Hb 8.8g/dL、白血球6,700/μL、総蛋白5.2g/dL、アルブミン3.8g/dL、CRP1.5mg/dL。
動脈血液ガス分析(room air):pH7.31、動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉40Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉63Torr。
胸部エックス線写真:胸膜肥厚と肋骨横隔膜角の鈍化が認められる。肺虚脱なし。
問題93
入院後2週、Aさんの身体状態は急激に悪化し、A さんは「息が吸えない。苦しい。何とかしてくれ」と訴え、眉間にしわを寄せて口呼吸をしている。軽度の喘鳴がみられ、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は88~92%(経鼻カニューレによる酸素療法2L/分)である。また、頻繁に体位を変えて落ち着きがなく、つじつまが合わない訴えと場所の見当識障害もみられる。毎日面会に来ている妻は「どうなってしまったのでしょうか。苦しそうでかわいそう」と涙ぐみ、ベッドから離れたところで座っている。Aさんの妻への看護師の説明で適切なのはどれか。
第103回国家試験 午後76
大規模災害時のトリアージで緊急度が最も高いと判断されるのはどれか。
第107回国家試験 午前81
新人看護師のAさんは、夜勤の看護師からの引き継ぎが終了した後、日勤で行う業務を書き出した。Aさんが書き出した以下の業務のうち最も優先して行うのはどれか。
第106回国家試験 午前72
Aさん(32歳、女性)は小児専門の病院に勤務していたが、国際保健医療協力プログラムで中央アフリカ地域の州事務所に母子保健担当の看護師として派遣された。この地域は長く紛争が続き、母子の健康状態が不良と聞いた。Aさんが現地で最初に行う業務はどれか。
第108回国家試験 午後73
国際社会が抱えるヘルスケアを含む課題に対して、すべての国に適用される普遍的(ユニバーサル)な目標で、2015年の国連サミットで採択されたのはどれか。
第114回国家試験 午後70
退院後生活環境相談員について正しいのはどれか。
第105回国家試験 午後64
看護基準の目的で最も適切なのはどれか。
第107回国家試験 午後115
次の文を読み〔問題115〕、〔問題116〕、〔問題117〕の問いに答えよ。
Aさん(72歳、男性)。妻と2人暮らし。朝6時に、妻が一緒に寝ていたAさんの様子がおかしいことに気付き、救急車を呼んだ。Aさんは病院に搬送された。病院到着時、ジャパン・コーマ・スケール〈JCS〉Ⅱ-10。右片麻痺および失語がみられる。Aさんのバイタルサインは、体温37.0℃、呼吸数20/分、心拍数110/分、血圧150/90mmHg。身長160cm、体重60kg。頭部CTで明らかな異常所見はなく、頭部MRIを行う予定である。
〔問題115〕
妻から聴取したAさんに関する以下の情報のうち、治療方針を決定するために最も重要な情報はどれか。
第105回国家試験 午後118
次の文を読み〔問題118〕、〔問題119〕、〔問題120〕の問いに答えよ。
Aちゃん(4歳、男児)は、昨夜の土砂災害によって両親とともに小学校の体育館に避難している。母親は自分の両親の安否が不明なため眠ることができなかった。また、落ち着きがなく感情的になっている。父親はずっと毛布をかぶって横になっている。
〔問題118〕
昼間のAちゃんは体育館の中を走り回っている。また、指しゃぶりをしながら両親の姿を気にしているが、近づいて甘えようとはしない。Aちゃんの反応で正しいのはどれか。
第107回国家試験 午前114
次の文を読み〔問題112〕、〔問題113〕、〔問題114〕の問いに答えよ。
Aさん(38歳、男性)。23時ころ、徒歩で来院した。Aさんは胸を押さえ苦しそうに待合室で座っており、救急外来の看護師が声をかけると、Aさんは日本語を少し話すことができ、外出中に急に胸が痛くなったと話した。Aさんは英語は話せないようだった。Aさんは日本語学校の学生であり、Aさんの指定した番号に電話したところ、Aさんの妻につながり、日本語でのコミュニケーションが可能であった。妻は1 時間後に病院に到着できるということだった。この病院には、夜間にAさんの母国語を話せる職員はいなかった。
〔問題114〕
入院後2日、冠動脈造影〈CAG〉が実施された。冠動脈に有意な狭窄はなく、Aさんは急性心外膜炎と診断された。胸痛に対して消炎鎮痛薬が5日分処方された。処方された2日後、Aさんから「薬がなくなったので追加で処方して欲しい」と病棟看護師に依頼があった。看護師の対応で優先されるのはどれか。
第111回国家試験 午後101
次の文を読み100〜102の問いに答えよ。
Aさん(83歳、男性)は妻(81歳)と2人暮らし。息子夫婦は共働きで同市内に住んでいる。Aさんは自宅の廊下で倒れているところを妻に発見され、救急搬送された。Aさんは右上下肢に力が入らず、妻の声かけにうなずくが発語はなかった。頭部CTで左中大脳動脈領域の脳梗塞と診断されたため救急外来で血栓溶解療法が行われ、入院となった。血栓溶解療法による治療後2週。Aさんは右上下肢麻痺、失語などの後遺症があるが、自宅への退院を希望したため、機能訓練の目的で回復期リハビリテーション病棟に転棟した。転棟後1日。A さんはベッドから車椅子への移乗動作の訓練を始めたが、健側の下肢筋力が低下しているため、立位のときにバランスを崩しやすい状況である。
問題101
Aさんは妻や看護師との話の内容は理解しているようだが、返答の際に言葉を間違えてしまうことや言葉がなかなか出てこないことがある。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
第113回国家試験 午前72
A君 (4歳 男児) は地震による災害のため体育館に両親と避難し、 2週後に仮設住宅に移動した。 その後1か月経過したころから、A君はわざと机や椅子をガタガタ揺らしながら 「地震だ、逃げろ」 などと騒いで遊んでいた。 母親は仮設住宅に巡回に来ていた看護師に 「Aの遊びにどのように対応したらよいでしょうか」と相談した。
看護師の母親への説明で適切なのはどれか。
第110回国家試験 午前89
Aさん(38歳、女性)は、大腸癌の終末期である。癌性腹膜炎による症状緩和の目的で入院し、鎮痛薬の静脈内注射と高カロリー輸液が開始された。 Aさんは自宅で過ごしたいと希望したため、医師と看護師で検討し、症状緩和をしながら自宅退院の方向で退院支援カンファレンスを開催することになった。退院支援カンファレンスの参加者で適切なのはどれか。2つ選べ。
第113回国家試験 午前74
Aちゃん (3歳) は、 両親 (外国籍)と3人で暮らしている。 来日して1か月が経った。 2日前に急性胃腸炎で個室に入院した。 症状が改善し、経口での食事を再開することになった。 看護師が訪室すると、香辛料の香りが部屋に充満しており、唐辛子の入った肉などのたくさんの料理が並べられていた。母親は看護師に気付くと 「Aは日本食には慣れておらず、食べられないので家で作ってきました」と話した。
このときの母親への看護師の対応で適切なのはどれか。
第105回国家試験 午後120
次の文を読み〔問題118〕、〔問題119〕、〔問題120〕の問いに答えよ。
Aちゃん(4歳、男児)は、昨夜の土砂災害によって両親とともに小学校の体育館に避難している。母親は自分の両親の安否が不明なため眠ることができなかった。また、落ち着きがなく感情的になっている。父親はずっと毛布をかぶって横になっている。
〔問題120〕
避難から3週後、Aちゃん家族は仮設住宅に移動が決定し、両親は忙しくしている。Aちゃんは1人で過ごすことが多く、絵本を持ってぼんやりとしていることが多い。母親からAちゃんの様子がいつもと違うと看護師に相談があった。母親への対応で最も適切なのはどれか。
第110回国家試験 午前120
次の文を読み118~120の問いに答えよ。
A市に住むBさん(40歳、経産婦)は、妊娠20週0日である。夫(42歳、会社員)、長女のCちゃん(5歳)の3人暮らし。朝食を終えた午前8時、夫は倒壊した家屋に両下肢が挟まれ身動きがとれなくなった。一緒にいたBさんとCちゃんは無事だったが、慌てるBさんのそばでCちゃんは泣きながら座りこんでいた。
午前10時、夫は救急隊に救出されたが、下肢の感覚はなくなっていた。病院にに搬送された夫は、その日のうちに入院となった。
問題120
Bさんに異常は認められなかったが、Cちゃんも不安な表情でBさんの傍にいる姿をみて、看護師はBさんとCちゃんは福祉避難所への移動が必要ではないかと考えた。
福祉避難所への移動のために看護師が連携する者で適切なのはどれか。