在宅看護論|看護師国家試験問題
第103回国家試験 午後73
Aさんは、1人で暮らしている。血管性認知症があり、降圧薬を内服している。要介護1で、週3回の訪問介護と週1回の訪問看護を利用している。最近では、Aさんは日中眠っていることが多く、週1回訪ねてくる長男に暴言を吐くようになっている。Aさんの長男の話を傾聴した上で、訪問看護師の長男への対応で最も適切なのはどれか。
第113回国家試験 午前69
A さん (82歳、女性、 要介護1) は1人で暮らしている。 認知症と診断され、週1回の訪問看護を利用することになった。 訪問看護師は、Aさんが調理できなくなったので、配食サービスを導入したと介護支援専門員から情報を得た。 初回訪問時に、Aさんは季節外れの服を着ており、今日の日付を答えられなかった。 トイレで排泄できている。
訪問看護師が収集した情報のうち、手段的日常生活動作 〈IADL〉はどれか。
第113回国家試験 午後66
Aさん (73歳、女性、要介護1)は1人で暮らしている。 室内の家具や手すりなどの、左右にあるものにうまくつかまりながら、バランスをとって移動している。
Aさんは「腕の力も足の力も落ちてきた。 両手を使って体を支えるものがないと屋外の移動は不安だが、 足の筋力が落ちないように近所の散歩を始めたい」と訪問看護師に相談があった。 Aさんの住居の廊下や玄関に段差はなく、住居周辺には抜や段差のない舗装された歩道がある。
福祉用具を図に示す。
訪問看護師がAさんに勧める福祉用具で適切なのはどれか。

第104回国家試験 午前69
訪問看護師の関わりで最も適切なのはどれか。
第107回国家試験 午前63
要介護2と認定された高齢者の在宅療養支援において、支援に関与する者とその役割の組合せで適切なのはどれか。
第105回国家試験 午前79
訪問看護師が人工肛門を造設して退院した在宅療養者を訪問すると「便が漏れるため外出ができない」と相談を受けた。観察すると、ストーマパウチの面板が皮膚に密着していない。看護師の対応で適切なのはどれか。
第110回国家試験 午後117
次の文を読み115~117の問いに答えよ。
Aさん(37歳、男性)は妻(40歳、会社員)と2人暮らし。筋強直性ジストロフィーで週5回の訪問介護を利用していた。1か月前に傾眠傾向が著明となり入院して精査した結果、睡眠時無呼吸に対して夜間のみフェイスマスクを用いた非侵襲的陽圧換気療法が導入された。Aさんは四肢遠位筋に筋萎縮と筋力低下があるが、室内の移動は電動車椅子を操作して自力で行え、食事も準備すれば妻と同じものを摂取できる。
退院後、週1回午後に訪問看護が導入されることになった。
問題117
退院後1週、訪問看護師はAさんの鼻根部の皮膚に発赤があることに気付いた。
訪問看護師の妻への対応で適切なのはどれか。
第102回国家試験 午前89
入所者または居住者が公的保険による訪問看護サービスを受けることができるのはどれか。2つ選べ。
第103回国家試験 午後115
次の文を読み〔午後問題115〕、〔午後問題116〕、〔午後問題117〕の問いに答えよ。
Aちゃん(2歳4か月、女児)は、母と会社員の父と3人で暮らしている。Aちゃんは、脳性麻痺で寝たきりのため全介助で在宅療養をしていた。3か月前に、誤嚥性肺炎を発症して緊急入院し、気管切開をして人工呼吸器を装着した。現在、呼吸状態は安定しているが、啼泣時に気道閉塞があるため、夜間のみ人工呼吸器で呼吸管理を継続することになった。Aちゃんは自宅に戻って訪問看護を利用する予定である。身体障害者手帳(肢体不自由1級)を所持している。
〔午後問題115〕
Aちゃんの家族に必要な人工呼吸器による呼吸管理の指導の内容について適切なのはどれか。
第106回国家試験 午後45
Aさん(80歳、女性)は、要介護2となったため長男家族(長男50歳、長男の妻45歳、18歳と16歳の孫)と同居することとなった。在宅介護はこの家族にとって初めての経験である。Aさんの家族が新たな生活に適応していくための対処方法で最も適切なのはどれか。
第104回国家試験 午後70
Aさん(70歳、男性)は、1人で暮らしている。慢性閉塞性肺疾患のため1週前から在宅酸素療法(0.5L/分、24時間持続)が開始された。Aさんは階段の昇降時に息切れがみられる。自宅での入浴の方法に関する訪問看護師の説明で最も適切なのはどれか。
第113回国家試験 午後117
次の文を読み 115~117の問いに答えよ。
Aさん(14歳、男子、特別支援学校の中学生)はデュシェンヌ型筋ジストロフィーで両親、弟(7歳)と2階建ての家に4人で暮らしている。呼吸障害が進行した為、非侵略的陽圧換気療法を導入するを目的で入院した。Aさんの呼吸状態は安定し、両親に対するバッグバルブマスクによる用手換気の指導が終了したため、自宅に退院し訪問看護を毎日利用して療養生活を続けることになった。両親は「日常の呼吸管理について退院後に対応できるか心配です」と病棟の看護師に話した。
117
退院後6か月。Aさんは人工呼吸器を装着して特別支援学校に通学することにも慣れてきた。Aさんの母親から「弟がインフルエンザと診断された。弟は2階の子ども部屋、Aは1時のリビングで過ごしている。家族全員がインフルエンザの予防接種を受けた。Aにインフルエンザがうつらないか心配」と訪問護師に運絡があった。
訪問護師の対応で適切なのはどれか。
第103回国家試験 午前116
次の文を読み〔午前問題115〕、〔午前問題116〕、〔午前問題117〕の問いに答えよ。
Aさん(58歳、男性)は、3年前に直腸癌と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。Aさんの家族は56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。
〔午前問題116〕
退院後、Aさんは痛みが強くなってきた。医師はオキシコドン塩酸塩を増量したが、Aさんは眠気が強くなり「薬を飲みたくない」と訴えた。そのため、フェンタニル貼付剤に切り替え、レスキューとしてモルヒネ塩酸塩が処方された。訪問看護師によるAさんの家族への指導で適切なのはどれか。
第114回国家試験 午前93
Aさん(73歳、女性)は1人で暮らしており、脳梗塞で入院した。Aさんは左半身に麻痺があり、認知機能障害はない。4点杖を使用して歩行が可能となり、住宅改修をして自宅に退院した。退院後は、降圧薬と抗血栓薬が処方され、服薬管理と健康管理の目的で訪問看護を週1回、調理と買い物代行の目的で訪問介護を週1回利用している。Aさんは「昨日、退院して初めて1人で買い物に行ったら転びそうになって、横にいた人に支えてもらったんです」と訪問看護師に話した。
退院から3か月後、Aさんはテレビを見て過ごす時間が多くなった。「買い物や調理が面倒になって、同じものばかり作っています」と言い「退院したころは毎日排便があったのに、最近便秘気味ですっきりしないんです」と訴えた。訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。
第101回国家試験 午前91
次の文を読み〔午前問題91〕、〔午前問題92〕、〔午前問題93〕の問いに答えよ。
Aさん(88歳、男性)は、脳梗塞の後遺症で、要介護5の認定を受けている。Aさんは意思を明確に表出できない。63歳の娘が介護を行っている。娘が食事形態を工夫して摂食の援助を行ってきたが、これまでにAさんは2回の誤嚥性肺炎を起こしている。今回、3回目の誤嚥性肺炎で入院し、低栄養状態を改善するための栄養管理方法の1つとして、医師が娘に胃瘻の造設を提案した。
〔午前問題91〕
胃瘻について説明を受けた娘は、「父は管を入れてまで生きたくないと日頃から言っていたので、胃瘻にはしたくありません」と言った。看護師の言葉で適切なのはどれか。
第107回国家試験 午前110
次の文を読み〔問題109〕、〔問題110〕、〔問題111〕の問いに答えよ。
Aさん(76歳、女性)は、長女(46歳、会社員)との2人暮らし。Aさんは5年前に2型糖尿病と診断された。1年前から血糖測定とインスリン自己注射を朝1回行っている。炊事は主にAさんが担当している。Aさんは、長女の帰宅に合わせて夕食を摂るため、夕食時間にばらつきがある。定期の外来受診時にAさんは「時々汗が出て手が震えることがあります」と外来看護師に相談した。Aさんのバイタルサインは、体温36.4℃、脈拍74/分、血圧128/80mmHg。身長154cm、体重68kg である。
〔問題110〕
1か月後、Aさんと一緒に外来を訪れた長女は「今までインスリンの治療は母に任せてきましたが、母は眼が見えにくく、インスリンの量が多い日があったようです。母が自己注射を続けられるように、私も手伝えればと思います」と外来看護師に話した。外来受診時、Aさんに末梢神経障害の症状は認められず、手指の動きに問題はなかった。Aさんがインスリン自己注射を行う上で、外来看護師が行う長女への助言で適切なのはどれか。
第110回国家試験 午前67
介護保険制度におけるケアマネジメントで適切なのはどれか。
第110回国家試験 午後66
Aさん(69歳、女性)は、主治医、訪問看護師とともに、母(91歳)を自宅で看取った。死亡確認の直後、Aさんは涙ぐみながら「母のためにもっとできることがあったのではないかと申し訳なく思います」と話した。
このときに訪問看護師が行うAさんへの対応で最も適切なのはどれか。
第110回国家試験 午前116
次の文を読み115~117の問いに答えよ。
Aさん(78歳、男性)は、妻(70歳)と2人暮らしである。脳血管障害後遺症による右片麻痺があり、車椅子への移乗は部分介助、要介護2である。排泄はポータブルトイレを利用している。Aさんと妻はなるべく家で過ごしたいと考え、自宅での介護はすべて妻が行っている。長女(会社員)が県内に在住しているがAさんの介護はしていない。訪問看護を週1回利用するのみで、他のサービスは利用していない。
最近、妻の腰痛が悪化し、訪問看護師に「主治医から介護の負担を軽減するように言われました。でも夫は家から出たくないし、私も夫をどこかに預けるのは不安です。どうしたらよいでしょうか」と相談があった。
問題116
サービス導入後1か月。今朝、妻から訪問看護師に「夫の身体が震えています。よだれを垂らして、目が合わないです」と連絡があった。訪問看護師が訪問すると、Aさんの震えは止まっており、Aさん自身は「何が起きていたのか覚えていない」と言う。訪問時の体温36.0℃、呼吸数 18/分、脈拍 82/分、血圧130/62mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)95%(room air)であった。妻によると、2日間排便がなく、尿量1,500 mL/日、尿の性状は黄色透明とのことだった。
妻からの連絡時にAさんに起きていたと考えられる状態はどれか。
第103回国家試験 午前117
次の文を読み〔午前問題115〕、〔午前問題116〕、〔午前問題117〕の問いに答えよ。
Aさん(58歳、男性)は、3年前に直腸癌と診断され、手術を受けてストーマを造設した。その後Aさんは直腸癌を再発し、治療を行ったが効果がなく、腹部の癌性疼痛を訴えたため、疼痛をコントロールする目的で入院していた。Aさんは「自宅で療養したい。痛みは取り除いてほしいが、延命治療は望まない」と在宅療養を希望した。現在、Aさんはオキシコドン塩酸塩を1日2回内服し、食事は食べたいものを少量ずつ食べているが、摂取量が減少している。Aさんの家族は56歳の妻と他県で仕事をしている長女である。
〔午前問題117〕
Aさんの傾眠傾向が強まり、時々無呼吸がみられるようになった。Aさんは食事や水分の摂取量は少ないが、疼痛を訴えることはない。Aさんの妻は「できればこのまま自宅でみていきたい」と話している。Aさんを自宅で看取るための訪問看護師の対応として適切なのはどれか。