糖尿病(とうにょうびょう)

糖尿病とは、インスリンが十分に働かず、血糖コントロールが不良となる疾患のこと。

傾向と対策

糖尿病の①原因②診断指標と基準値、糖尿病における③三大合併症に関しては、確実におさえておこう!
また、糖尿病を持つ患者の④周術期の看護のポイントや、糖尿病患者への⑤生活指導の注意点に関してもまとめてみよう!

よくわかる解説

合併症

糖尿病の3大合併症には、①糖尿病性神経障害、②糖尿病網膜症、③糖尿病性腎症がある。
糖尿病性神経障害は、大きく末梢神経障害(四肢の感覚障害など壊疽の原因にもなる)と自律神経障害(立ちくらみや便秘、下痢など)に分けられる。
糖尿病網膜症では、失明の危険もある。眼底検査視神経の状態を調べる必要である。
③人口透析導入原因のうち糖尿病性腎症は43%で第1位となっており、透析にかかる医療費は一人40万円/月とされているため、医療経済の視点から見ても腎症患者数を減らすことは重要である。


分類

糖尿病には、①1型糖尿病と②2型糖尿病がある。
①1型糖尿病は、若年者に多く、自己免疫により膵臓のランゲルハンス島β細胞が破壊されることで、インスリン分泌障害が起こる。
2型糖尿病は、過食や運動不足などの生活習慣によって起こる。


診断、検査

HbA1cグリコヘモグロビン)は、グルコースが結合したヘモグロビンで、血糖値が高い状態が続くと増加する。過去1~2か月間の血糖値が反映され、6.5%以上で糖尿病と診断され、血糖コントロールの指標として用いられる検査値である。


糖尿病の診断基準
(1)随時血糖値200mg/dl以上
(2)空腹時血糖126mg/dl以上
(3)75g糖負荷試験で2時間値200mg/dl以上
(4)HbA1c6.5%以上

その他、注意事項

糖尿病の治療の基本は食事療法で、食事時間も決まった時間になるよう指導を行う。
感覚障害により知覚が低下している為、外傷や潰瘍などを見逃さない為にも、患者自身による両足部分の観察が大切である。
副腎皮質ステロイドの副作用に糖尿病がある。
・加齢に伴い、インスリンの感受性が低下する。インスリンの感受性が低下すると血糖値が上昇し、糖尿病を発症しやすくなる。

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