透析(とうせき)

透析は、腎臓の代わりに人工的に血液を浄化することで、腹膜透析と血液透析がある。

傾向と対策

透析について、覚えるべきことは多い。透析導入患者の①原疾患②導入を判断する指標③看護の注意点(食事指導、採血時の注意点、など)をおさえておこう。

よくわかる解説

透析

腎不全などで腎臓の機能が障害されると老廃物が排出できないため、透析により尿毒症を防止する必要がある。
腹膜透析と血液透析とがあり、老廃物の除去のほかに、電解質と水分の維持を行う。
腹膜透析で除去できる老廃物や水分の量には限界があるため、尿が出なくなると、血液透析を併用、又は移行することが必要となる。(概ね5年程度で血液透析が必要となりることが多いです)
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原疾患

原疾患としては、慢性糸球体腎炎が最も多かったが、1998年より糖尿病腎症が最も多く原疾患全体の約40%を超える。

1位:糖尿病腎症(43.5%)
2位:慢性糸球体腎炎(17.8%)
3位:腎硬化症(14.2%)となっている。


導入を判断する指標

腎臓から排出される血中のクレアチニンなどは腎機能を測る指標に適しており、糸球体濾過量(GFR)が15㎖/分以下になった場合、透析導入か臓器移植の必要と判断される場合がある。

なお、透析導入には、臨床症状、腎機能、日常生活障害度を総合的に評価して行う。


看護のポイント1/2

(食事指導)
腎機能が低下している時には、カリウムを排泄するのが困難になり、不整脈心停止の原因になる。よって、カリウムが豊富な生野菜などは、摂取を制限する必要がある。

腎臓に負担をかけないようにするため、尿素窒素発生の要因となりうる蛋白質の摂取は制限する。


看護のポイント2/2

採血時の注意点)
血液透析導入期は、不均衡症候群(頭痛・嘔気・嘔吐・倦怠感・痙攣血圧変動など)に注意する。特に低カルシウム血症から下肢の筋肉のけいれんが出現しやすいので透析中は、ベッド上での安静が望ましい。

透析患者の採血は、作成したシャントの寿命が縮まらないよう、シャント側での採血は禁止である。

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