傾向と対策
心房細動の①心電図波形や②症状、③合併症など、特徴をおさえておこう!
よくわかる解説
心房細動の心電図波形は、P波消失・R-R不正、振幅不同の300〜400回/minの連続波形となることが特徴的で、動悸、息切れ、易疲労などの症状がみられる。
症状
心室細動と違い、生命にかかわるものではなく緊急性が低いが、動悸、息切れ、易疲労などの症状がみられ、さらには脳塞栓症の発生率も高くなるので、治療が必要である。
※心室細動:心室が痙攣を起こして、心拍出量が0になっている状態。
心房細動では
AEDを適用する状態ではなく、治療としては抗
不整脈薬の内服やアブレーションなどを行う。
※
心室細動や無脈性心室頻拍は
AED適応となる。
心房細動では心房が細かく収縮している状態のため、房室内に
血栓が生じやすく、この
血栓が血流によって運ばれ、血管を閉塞すると梗塞をきたす。
血栓が脳に運ばれ、脳の血管を閉塞すると
脳梗塞(脳
塞栓)、心臓なら
心筋梗塞、肺なら
肺梗塞、下肢なら
DVT(
深部静脈血栓症)など、様々な弊害が生じる。
血栓は、
左心室から
大動脈を経由して脳へと流れるため、脳
塞栓を起こしやすい。
心房細動→
脳梗塞、
心室細動→
心停止に移行しやすい。