ナトリウム(なとりうむ)

ナトリウムは、水分調整や浸透圧に関与する電解質成分の一つで、値は水代謝異常の診断に用いる。

傾向と対策

体内のナトリウム量の①調整機構について、②脱水③浮腫を合わせてもう一度復習しておこう!
また、身体の水分調整における④血漿浸透圧に関してもきちんとおさえておこう!

日本人のナトリウムの⑤食事摂取基準や関連疾患についても合わせて見直しておこう!

よくわかる解説

概要

ナトリウム(Na)は、細胞外液中の総陽イオンの約90%を占め、酸塩基平衡浸透圧の維持をつかさどっている。ナトリウムの代謝は、主として副腎皮質ホルモンによって調節されている。
基準値:135-145 mmol/L


調整機構

再吸収、特に尿細管で行われる再吸収では、糸球体でろ過された原尿から体に必要な栄養を再び吸収することで、体内の水分量を一定に保ったり、イオンのバランスを調整したり、体を弱アルカリ性の状態に保ったりしている。
ナトリウムイオンは再吸収によって、約80%が体内に戻されている。


脱水

脱水とは、体内の水分量が不足した状態をいい、いくつか分類法はあるが、ここでは一次脱水および二次脱水とナトリウムとの関係性を解説する。

一次脱水は、高張性脱水と呼ばれ、細胞内の水分が喪失することで起きる。一次脱水では、血漿浸透圧を決めるナトリウムの濃度は上昇する。症状は、口渇など。

二次脱水は、低張性脱水と呼ばれ、血漿ナトリウムイオン濃度が低下する。頻脈低血圧、頭痛、痙攣意識障害などの症状が起きる。口渇は起こりにくい。


浮腫

浮腫とは、皮膚の下にある皮下組織の部分に余分な水分がたまっている状態のことである。
浮腫の対応では、ナトリウム摂取制限が有効である。


血漿浸透圧

ナトリウム細胞外液の主な陽イオンである。血漿浸透圧の調節および細胞外液量の維持を担っている。


食事摂取基準

ナトリウム(食塩)の摂取基準(目標量、推奨量)は、男8.0g/日未満、女7.0g/日未満で、いずれも摂取量の減少を目指している。


関係疾患

高ナトリウム血症
①水分欠乏症→水分の摂取不足、脱水症(多汗、発熱)
ナトリウム過剰症→クッシング症候群ナトリウム過剰摂取、原発性アルドステロン症など

・低ナトリウム血症
ナトリウム欠乏症→下痢、嘔吐、ネフローゼ症候群、アジソン病など
②水分過剰→多飲、ADH抗利尿ホルモン)分泌異常症候群、重篤疾患および慢性消耗性疾患
③重篤疾患および慢性消耗性疾患→心不全、腎不全、悪性腫瘍など


そのほか

アルドステロン副腎皮質から分泌されるホルモン)は尿細管に作用してナトリウムの吸収、カリウムの排泄を促進し、水・電解質の調節が行われる。
ナトリウムの摂取不足により血清ナトリウム値が低下すると、アルドステロンの分泌が促進されて腎臓におけるナトリウム再吸収が促進される。

・過剰な飲水では、血液を薄めるため、血中ナトリウム濃度は低下する。

・加齢により尿細管での再吸収力は低下し、ナトリウム保持機能は低下し尿量は増加する。よって、腎臓のナトリウム保持機能低下によって脱水が起こりやすくなる。

・降圧利尿薬は水分を引きつける作用をもつナトリウムの排出を促すことで尿量を増やし、その結果循環血液量を減少させ血圧が下がる。血中のナトリウム濃度は下がる。

塩化ナトリウムを0.9%含有する食塩水を「生理食塩液(水)」と定義されている。体液とほぼ等張の食塩水であり、希釈はせずにそのまま静脈内へ投与することが可能である。

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