脱水(だっすい)

脱水とは、体内の水分量が不足した状態のことをいう。頻回の嘔吐や下痢でも体液の喪失から脱水に陥る危険性がある。

傾向と対策

脱水の主な原因について、①原疾患②年齢別における身体の変化にも着目してまとめてみよう。
また、あわせて脱水症状における③観察項目と、④重症度判定の評価基準についてもおさらいしておこう。

よくわかる解説

脱水とは、体内の水分量が不足した状態のことで、頻回の嘔吐や発熱、発汗の量が増えたり、下痢となると脱水になりやすい。
加齢によっても脱水を起こしやすい。筋肉量の減少や喉の渇きを感じにくくなる渇中枢の感受性の低下、さらに細管での再吸収力の低下によりナトリウム保持機能が低下し尿量が増加するため脱水をきたしやすくなる。
症状として、高熱、頻脈、発汗著明、口唇は乾燥しているなどの際は脱水状態と判断できる。

脱水は低張性、等張性、高張性の大きく分けて三つの分類に分けられる。

低張性脱水】:電解質の喪失が著しい状態で、血漿中の電解質濃度、血漿浸透圧の低下を伴う。下痢や嘔吐などで体液を失った際、電解質を含まない水のみを補充し続けることで容易に発症する。初めは自覚症状はないが、ひどくなると全身倦怠感や眠気、末梢冷感などがみられるようになる


等張性脱水】:ネフローゼなどで起こることがある等張液の喪失による脱水。口渇感から水分を摂取することで低張性脱水に移行しやすいとされる。


高張性脱水】:自分で水分摂取のできない乳幼児や高齢者に多い、水分が不足している状態である。発汗
が抑制されることによる発熱と著しい口渇感、粘膜の乾燥、ひどくなると不隠や興奮の状態となる。


脱水の重症度の分類】:軽度、中等度、重度で表される。
軽度脱水では、5%以下の体重減少、皮膚のツルゴールあり、流涙、めまいやふらつきなどの症状がある。
中等度脱水では、5~10%の体重減少をきたし、ツルゴール低下、頭痛や吐き気などの症状が出る。
重度脱水では、10%以上の体重減少、無尿、涙も出なくなり、痙攣、ぐったりとし意識障害をきたすなどの症状があらわれる。

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