浸透圧(しんとうあつ)

濃度の低いほうから高いほうへ移動する圧力

傾向と対策

細胞内外、血管内外の浸透圧バランスの変動の仕組みをチェックしておこう。

よくわかる解説

血漿(血液に含まれる液体成分)の浸透圧は細胞内外で等しくなるように平衡状態が保たれている。また、血管内外の浸透圧調整には血漿タンパク(アルブミングロブリンフィブリノゲンの3種類に大別される)による力が関係している。 血漿蛋白質による浸透圧(水を血管内に保とうとする力)を膠質浸透圧という。

浸透圧受容器は視床下部にあり、バソプレシンの分泌調節を通して、血漿浸透圧(290±5mOsm/L)恒常に関与している。また、発汗多量などによる循環血漿量の低下と血漿浸透圧の上昇はバソプレシンの分泌を刺激する。
たとえば、浸透圧利尿とは、尿細管内の浸透圧が上昇することで、尿細管での水分の再吸収が妨げられて尿量が増加することをいう。抗利尿ホルモンは腎集合管からの水の吸収を促進して、血漿浸透圧を下げ、尿浸透圧を上昇させる。
浸透利尿剤による利尿作用は循環血液量を下げる働きがあり、血漿浸透圧を高め脳組織から水分を血管へと移動させることで頭蓋内圧は低下する
尿浸透圧は尿の濃縮・希釈能の指標であるため、異常値が見られた場合には抗利尿ホルモン(ADH)の分泌異常あるいは ADH に対する反応性の低下、腎実質の障害などが疑われます。

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