脱水症(だっすいしょう)

脱水症とは、体液の組成成分である水分が喪失した状態をさす。

傾向と対策

脱水の症状程度の判断を成人と小児に分けておさらいしておこう!

よくわかる解説

脱水症の分類

脱水症は、水分の喪失と電解質の喪失(主にNa)との比率により①等張性脱水、②高張性脱水、③低張性脱水に分類される。


成人の場合

軽度の脱水は、水分喪失量が体重の約2%。症状は、口渇、頭痛、倦怠感、脱力感、無関心、食欲不振、立ち眩みなどである。
中等度の脱水は、水分喪失量が体重の約3~6%。軽度の時の症状に加えて、悪心・嘔吐、濃縮尿、乏尿、皮膚粘膜乾燥、皮膚弾力性低下、脈拍微弱、低血圧などを呈する。
重度の脱水になると、水分喪失量が体重の約7~14%。精神神経症状、血圧低下、頻脈、体温上昇・低下、循環不全、ショック昏睡など意識障害を起こし、死に至るケースもある。


小児の場合

軽度:水分喪失量は、体重の約5%以下。尿量減少がみられ、口唇乾燥もある。流涙もみられる。
中等度:水分喪失量は体重の約5~10%。尿量減少や濃縮尿がみられ、他にもツルゴール低下、大泉門陥没(1歳半まで)、眼球陥没なども症状である。傾眠傾向になる。
重度:水分喪失量は体重の約10%以上。無尿になり、中等度の症状に加えて、血圧低下・意識障害が出現する。けいれんをおこすこともある。

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