抗体(こうたい)

抗体とは、特定の異物の抗原に対し特異的に結合し、生体内から異物を除去する物質のこと。

傾向と対策

抗体の①産出器官②加齢による変化③血液型との関係性④母親由来による児の免疫機構の変化についておさえておこう!

よくわかる解説

抗体B細胞Bリンパ球)から分化した形質細胞で産出され、細菌ウイルスを撃退し、感染や疾患の発生を阻止する働きがある。
免疫グロブリンIg)というタンパク質であり、IgGIgAIgMIgDIgEの5種類がある。

加齢による変化(出産前後)

胎児は母体から胎盤を通して抗体を得ている。出産後、抗体を徐々に産出できるようになり、10歳頃には成人レベルの抗体量となる。
なお、母体から得た抗体は、産後約6ヶ月で完全に消失する。
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加齢による変化(老年期

老年期には、T細胞B細胞の機能低下により、外来抗原に対する抗体の産生が低下する。さらに、自分自身に対しても自己抗体が反応するようになり(自己と非自己を判断する機能が低下することによる)、自己免疫疾患や慢性炎症などにかかりやすくなる。


抗体血液型

A型のヒトは、赤血球表面にA抗原があり、血漿には抗B抗体がある。
B型のヒトは、赤血球表面にB抗原があり、血漿には抗A抗体がある。
O型のヒトは、赤血球表面に抗原がなく、血漿には両方の抗体がある。
AB型のヒトは、赤血球表面に両方の抗原があり、血漿には抗体がない。
これらの抗原と抗体の不一致により、血液型の異なるヒトへの輸血は行うことができない。


そのほか

Ⅰ型アレルギーは、IgE抗体と結合した肥満細胞が抗原に過剰に反応して起こるアレルギー反応である。

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