禁忌（きんき）

禁忌とは、特定のケアや処置、投薬などにより悪影響を及ぼす危険が予測されるため、禁止されている行為や薬物のことである。
＜例＞
・開頭術を受けた患者に対し、浣腸は禁忌である。（浣腸は迷走神経反射により迷走神経を刺激して頭蓋内圧亢進につながる為）
・無尿時には、原則としてカリウム投与は禁忌である。（高カリウム血症がさらに進み、致死的な不整脈や心停止などの誘因になることも多い為。）
・非ステロイド性抗炎症薬（インドメタシンなど）は、副作用として胃腸障害があるため、消化性潰瘍のある患者への投与は禁忌である。
・抗コリン薬（アトロピンなど）の投与は、緑内障と前立腺肥大症に対して禁忌である。（副交感神経の抑制により交感神経優位となり、眼圧の上昇や、尿道を細く収縮させる働きによる排尿障害を起こす可能性がある為）

また、薬事法により、医薬品には禁忌、効能・効果、副作用などを記載した添付文書を作成して添付することが定められている。