前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)

前立腺肥大症は、前立腺が加齢とともに肥大化することで尿道や膀胱が圧迫され、排尿障害が生じる疾患。

傾向と対策

前立腺肥大症の①病態②症状
③治療法④禁忌薬剤を整理して覚えておこう!前立腺肥大と前立腺癌の違いを把握して、一緒に覚えておくといいです。

よくわかる解説

前立腺肥大症は加齢により前立腺が肥大化することで、尿道膀胱が圧迫され、尿閉など排尿障害が生じる疾患である。男性ホルモンの関与が指摘されている。
膀胱に尿がたまり残尿が増えることで、腎盂や尿管の圧力が上昇し、水腎症を引き起こす合併症がある。

前立腺肥大と前立腺癌の違い

前立腺肥大症では、直腸診において直腸面に鶏卵大程度で弾力があり、表面がなめらか、左右対称な前立腺を触知することができる(前立腺癌では硬結を触知し、進行すると全体に石のように硬く左右非対称)。
・代表的な手術療法には、経尿道的前立腺切除術がある。肥大した前立腺移行領域のみを内視鏡で切除する手術である(前立腺癌では前立腺と精囊をすベて切除)。
前立腺特異抗原では、4.0〜20.0ng/dl程度の軽い上昇の場合は前立腺肥大症や早期の前立腺癌を疑うが、100ng/mL以上の高度上昇は進行した前立腺癌であることが多い。
前立腺肥大症でも前立腺癌でも男性ホルモンに依存して大きくなる為、抗男性ホルモン薬を用いて縮小させる。


そのほか

抗コリン薬の副作用に尿閉があり、排尿障害をきたす恐れがあるため、抗コリン薬の投与は前立腺肥大症禁忌である。

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