1→
大腿動脈からカテーテルを挿入中であるが、自己抜去のおそれのある情報はないので、必要性はない。
集中治療室の患者は、ICU症候群と呼ばれる
せん妄症状が出現することがある。要因として術後などの身体的状況や、過度のストレスや
睡眠障害などが挙げられる。
せん妄が生じた場合でも基本的には抑制はせず、患者の安全の確保を第一優先にしつつ、十分な
コミュニケーションを行い、疼痛緩和や環境を整えたりすることで対応していくことが望ましい。
2→背部を
清拭することは可能である。
清拭を行うことで、背部の皮膚状態の観察も行える。
ただし、
IABPは心臓の拍動に合わせて
大動脈内でバルーンを拡張・収縮させており、それは
心電図と同期させている。
心電図が乱れると誤作動する可能性があるため、波形に注意し、カテーテルや電極にも注意を払いながら実施する必要がある。
3→
IABPの合併症として、
大動脈解離、
大動脈穿孔、挿入側の下肢
虚血などがあり、両
足背動脈の拍動を確認することは重要な観察項目のひとつである。
なお、急性
心不全のガイドラインによれば、補助循環装置の開始基準は、適切な
薬物療法にもかかわらず、NYHAの分類Ⅳ度の状態で
収縮期血圧90mmHg未満、
心係数2ℓ/分/m2以下、左房または
肺動脈楔入圧20mmHg以上とされている。
4→
Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉体位とは、
骨盤高位の
体位である。例えば、
分娩時の
臍帯下垂が見られた際、
臍帯脱出を防ぐために妊婦にとらせることがある。また、救急では
静脈還流が増加し、
血圧を上昇させることができるので
ショック体位とされている。
ここでは、
CABGの術後であり、心負荷を増大させることになるので適切な
体位ではない。