うつ病(うつびょう)
うつ病とは、抑うつ状態を主症状とする精神疾患の一つ。
傾向と対策
よくわかる解説
うつ病の治療方法
うつ状態の重篤度により、
「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)」
「三環系抗うつ剤」
「炭酸リチウム」
「電気けいれん療法」などが選択される
(軽度→重度順)。
選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
SSRIは開始後、徐々に増量しながら効果を得ていく薬剤で、効果発現まで1~2週間はかかる。
うつ病の第一選択薬とされることが多い。
SSRIには副作用として、便秘や排尿障害、胃部不快感、吐気、嘔吐、口渇など抗コリン作用が認められるが、三環系抗うつ剤に比べるとその作用は弱いとされている。
中断、減量に際して中断症候群(幻聴、めまい、耳鳴り、ふらつき等)が起こる可能性があり、医師の指示に従うべきである。
炭酸リチウム
うつ病や双極性障害などの治療に有効な炭酸リチウムは、気分安定薬として使用するが、有効血中濃度の範囲は0.60〜1.20mEq/Lと非常に狭く、それを超えるとリチウム中毒を引き起こしてしまう為、注意が必要である。
「炭酸リチウム=薬物血中濃度検査」って位にセットで覚えておこう。
看護ケアのポイント
うつ状態の患者への看護師の基本姿勢として、患者の気持ちを否定せず、共感的に傾聴する態度が必要である。
また、過去に自殺企図のある患者や、自殺願望がある患者に対し、希死念慮の有無を確認することは症状をアセスメントする上で重要項目となる。
なお、躁状態の患者に対しては、静かな場所に移動するなどして、高揚した気持ちをいったん落ち着かせることが大切である。
高齢者のうつ病の特徴
高齢者のうつ病の特徴には、痛み、めまい、動悸や食欲低下、不眠などの身体の不調を訴えることが多く、心気症状が多いのが特徴である。また、認知症との区別がつきにくいのも特徴のひとつといえる。
アセスメント方法の一つとして高齢者を対象とした抑うつ症状のスクリーニング検査「GDS〈Geriatric Depression Scale〉15」がある。
アプリなら単語から問題を引けるからめちゃ便利!
年度別