心タンポナーデ(しんたんぽなーで)

心タンポナーデは、心臓と心嚢(しんのう)の間の空間に体液がたまり、心臓が十分に拡張出来なくなる状態。

傾向と対策

心タンポナーデの①メカニズム②症状③治療方法をおさえておこう!加えて④術後の管理⑤観察項目についても知っておこう。

よくわかる解説

心臓を覆っている心外膜(2層構造)の間には心嚢液という液体が存在する。
心タンポナーデは心嚢内に心嚢液が貯留することにより心膜腔内圧が上昇し、心臓が圧迫されて拡張期充満が障害(拡張不全)された結果、心拍出量が低下した状態である。
「心タンポナーデ」をGoogle画像検索

症状

心拍出量低下の代償として、頻脈血圧低下(脈圧低下)、心音減弱などが引き起こされる。循環血液量も減少し、腎血流量低下によって尿量も減少する。
主な症状として、胸痛、胸部圧迫感、呼吸困難、起坐呼吸、チアノーゼ中心静脈圧(CVP)上昇、頸静脈怒張などがある。


治療方法

治療としては、心嚢穿刺やドレナージ、それでも改善されない場合は手術となることもある。
心筋梗塞SLE、感染症など多岐にわたる原因疾患の治療も必要となる。


そのほか

心臓術後の合併症のひとつに心タンポナーデがある。
また、心嚢液は炎症性の場合は淡黄色の浸出液であるが、大動脈解離、悪性腫瘍結核性などが原因の場合は血性の場合もある。

アプリなら単語から問題を引けるからめちゃ便利