胃全摘(いぜんてき)

胃全摘は、手術により胃を全て摘出すること。

傾向と対策

胃全摘後の①食事方法や起こりやすい②合併症について、しっかり覚えておこう!

よくわかる解説

胃全摘は、胃癌などのために手術で胃を全て摘出することで、胃癌の手術方法の一つである。
全摘出後は、消化機能が低下したり、満腹感を感じにくくなったりするため、1回の食事量を減らし、回数を増やすのが良いとされている。

胃全摘によるダンピング症候群

胃全摘出術後は、胃から少しずつ腸に移動していた食物が、一気に腸に流れ込みやすい状態になるため、体液が腸管内に移行して循環血液量減少や低血糖症状となり、ダンピング症候群低血糖、脱力感、めまい、毎食後の下腹痛や下痢、顔面紅潮、動悸等)が起こりやすい。
予防方法としては、1回の食事量を少なくし、よく噛んでゆっくり時間をかけて摂取するのが良いとされている。
看護ケアの注意点としては、低血糖症状が生じやすい為、血糖値が安定するまでは、2〜6時間ごとに血糖を測定する。


胃全摘による逆流性食道炎

胃全摘の後遺症として、胃液や腸液が食道の方へ逆流してしまう、逆流性食道炎がある。予防には、食後すぐに臥床せず、ファウラー位や座位を保持することが良いとされている。


胃全摘による貧血

胃を全摘出すると、胃壁細胞から分泌される内因子が減少し、ビタミンB12や鉄分が吸収されにくくなるため、貧血をおこしやすい。

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