食道(しょくどう)

食道は食道入り口部から胃の噴門までに渡る器官である。

傾向と対策

食道の①解剖生理、食道癌について③好発部位③初期の兆候について押さえておこう。

よくわかる解説

解剖整理

食道は、頸部、胸部、腹部からなり、全長25cmほどの細長い器官で、縦隔内にあり、心臓や気管の背側、胸椎の腹側を通り、気管と心臓の背側(後方)を下行し、横隔膜食道裂孔を貫いて胃の噴門につながる。


食道癌の好発部位

食道壁は3相構造になっており、内側から粘膜・筋層・外膜と呼ばれる3層構造となっており、外膜は薄い膜である。
食道粘膜は厚くて強い扁平上皮で覆われている、一方、胃や腸は円柱上皮という別の粘膜で覆われている。胃食道逆流症胃酸食道に逆流することで食道粘膜は円柱状上皮化を起こし、胃粘膜に近い粘膜に置換される。この粘膜のことをバレット上皮細胞やバレット食道といい、、食道腺癌の発生リスクが高い。


初期の兆候

胃や食道からの出血は「吐血」と呼ばれ、上部消化管からの出血であるため赤い鮮血が吐き出され、下血の場合は腸内細菌によりへモグロビンが酸化され黒っぽく変色するため、黒色のタール便となる。しかし、急速な大量出血の場合は、赤色になることもある。
飲酒と喫煙、熱い飲食物が食道癌の危険因子になるという研究報告がある。

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