次の文を読み〔午後問題94〕、〔午後問題95〕、〔午後問題96〕の問いに答えよ。
42歳の男性。会社員。2年前から単身赴任で働いている。朝食は食べず、昼食は社員食堂、夕食は惣菜や弁当を購入し自宅で食べている。週に1度は同僚と外食する。自宅での夕食時には焼酎をロックで2、3杯、就寝前にはウィスキーをロックで2杯程度飲む習慣がある。
翌朝、強い心窩部痛があったため受診し、
急性膵炎と診断され入院することとなった。〔午後問題94より抜粋〕
〔午後問題95〕
入院時の看護で適切なのはどれか。2つ選べ。
1→
炎症を起こしている状態であるため、
温罨法は
禁忌であり、
冷罨法が適している。
2→膵炎の治療では、絶飲食が基本となっており、安静と輸液による治療が行われる。
炎症による水分の喪失が考えられ、膵炎の症状として嘔吐を伴うことも多い。そのため、水分出納バランスの管理は必要である。
3→膵炎の
炎症が腹部全体に及ぶと、麻痺性
イレウスを呈することが多いため、腸蠕動の確認が必要である。
4→治療として安静は必要だが、
仰臥位である必要はない。
ベッド上でできる範囲の安楽な
体位が望ましい。
通常、
仰臥位では腹壁が緊張して疼痛を助長する可能性があるため、
側臥位や
ファーラー位などが勧められる。
5→膵炎に対する
モルヒネの使用は
禁忌である。オッディ筋(別名:胆膵管膨大部括約筋)を収縮させ、膵管内圧を上昇させ、
膵液の流出を停滞させてしまうからである。