第102回看護師国家試験 午後25

1→溢流性尿失禁とは慢性的な尿閉によって膀胱内に尿が溜まり、膀胱内圧が上昇して尿が膀胱からあふれ出るように失禁するものである。
前立腺肥大症や神経因性膀胱などが原因となる。

2→機能性尿失禁とは運動機能障害や認知症が原因となる。
トイレが間に合わなかったり、排尿の仕方や排尿すべき場所がわからないなど、認識できないことで失禁してしまう。

3→切迫性尿失禁とは膀胱が過敏な状態で、膀胱に尿が溜まっているかどうかに関係なく急に強い尿意が起こり、我慢できずに尿が漏れ出てしまうものである。
原因として、中枢性疾患の脳梗塞やパーキンソン病、脊髄炎などと、膀胱炎や前立腺肥大などの泌尿器系疾患があげられる。

4→反射性尿失禁とは、尿意を感じないのに膀胱が反射的に排尿してしまうものである。
脊髄損傷などの中枢神経疾患でみられる。

5→腹圧性失禁とは、怒責やくしゃみなど腹圧がかかった時に失禁してしまうものをいう。
骨盤底筋や尿道括約筋の低下により起こる。