脊髄(せきずい)

脊髄とは、脊椎管の中を縦走する円柱状の神経の束で中枢神経の一つ。

傾向と対策

脊髄の部位毎における①支配神経と、損傷された場合に起こる②障害についてまとめてみよう!

よくわかる解説

脊髄】中枢神経である脊髄には、脊髄反射交感神経副交感神経の中枢がある。脊髄反射とは、伸張反射屈曲反射、内臓反射などである。
中枢神経である脊髄が損傷されると、その障害部位以下の領域に、感覚障害、運動麻痺、自律神経障害、排尿障害、排便障害などが起こる。
例)
交通事故などで第1腰髄節レベルで脊髄を損傷した場合、脊髄末端の仙髄に排尿反射中枢が存在するため、排尿障害が出現し、尿閉となる可能性が高い。


転倒して第5頸椎レベルの脊髄を損傷した場合、第3頸椎~第5頸椎は横隔神経を支配するので、この部位が障害されると呼吸機能が障害される可能性が高い。

脊髄神経】脊髄から直接出ている神経は神経根と呼ばれ末梢神経に分類される。、神経根が脊髄腔から出る高位によって、頸髄、胸髄、腰髄、仙髄、尾髄に分けられる。
31対(左右一本ずつ)の脊髄髄節はヒトでは以下に分類される。
8対の頸髄(第一頸神経は後頭骨と第一頸椎(環椎)の間から、第二頸神経以下は各頸椎の下(椎間孔)から出る)、12対の胸髄神経、5対の腰髄神経、5対の仙髄神経、1対の尾髄神経。


その他

食道癌の治療では、放射線単独で治療するよりも抗癌剤を併用した化学放射線治療の方が、治療成績が良いのは有名な話ですが、脊髄は放射線の感受性が高いため、食道癌への放射線量が大量になると脊髄障害が生じる可能性があるので注意して観察しましょう。


牛海綿状脳症BSE)の原因とされる異常プリオンたんぱく質は、脊髄に蓄積しやすいため、危険部位とし、除去、焼却が義務づけられている。

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