反射(はんしゃ)

反射とは、特定な刺激に対して、無意識下で起こる生体の反応のこと。

傾向と対策

人体のあらゆる反射の反応のうち、特に①正常な原始反射②排便に関連した反射③加齢や疾患に伴う反射の変化について、しっかり復習しておこう!

よくわかる解説

反射とは、特定な刺激に対して、無意識下で起こる反応のこと。

新生児にみられる原始反射が様々あり、足底が床面に着くと一歩踏み出そうとする足踏み反射(生後2~6週ごろ消失する)、上体が傾くと手を広げて上肢を伸ばすパラシュート反射(生後7~8か月からみられ、以後一生消失しない)、頭部を持ち上げて急に落とす動作をすると、上肢を広げて抱きつくような動作を見せるモロー反射(生後3ヶ月ごろ消失。大きな音が誘因になることもある)、足の裏の外側を擦ると、母趾が背屈し、他の四趾が扇形に開くバビンスキー反射(は2歳ごろまでに消失する反射で、それ以降も残ると病的反射とされる)、ほかにも、手掌に触れたものを握る手掌把握反射(出生時から生後4か月頃前後で消失する)などがある。

生体防御的なのものもあり、咳嗽反射や嚥下反射などもある。
高齢者では加齢により咳嗽反射が低下し、誤嚥しやすくなるため誤嚥性肺炎に注意が必要である。

フィジカルアセスメントとしても評価材料として用いられ、打腱器を用いて行う腱反射、瞬目反射は、電気刺激で三叉神経(求心路)と顔面神経(遠心路)の脳幹反射の神経伝達を検査する瞬目反射などがある。

また、死の三徴候(心臓の停止、自発呼吸の停止、瞳孔散大と対光反射の消失)にもあげられる対光反射は、眼球に光を当てると瞳孔が収縮する反射で、脳の機能が停止している可能性を表す。
さらに、脳死の場合、脳幹反射も消失する。
脳死の判定基準は、深い昏睡瞳孔の固定・散大、脳幹反射の消失、平坦脳波、自発呼吸の消失、これた5つの条件が満たされてから6時間経過しても変化がないこと、である。

アプリなら単語から問題を引けるからめちゃ便利