瞳孔(どうこう)

瞳孔は、眼球の前面で虹彩の中央に位置する、小さな穴のこと。

傾向と対策

瞳孔は脳死判定において頻出の項目。正常な①瞳孔のサイズ②対光反射について、しっかり復習しておこう!
また、③脳神経系の異常について、関連する神経系を含め復習しておこう!

よくわかる解説

瞳孔のサイズ

瞳孔は、眼の虹彩によって囲まれた孔で光量に応じて、その径を変化させる。
瞳孔は正常では2.5〜4mmで、副交感神経の働きによって縮瞳し、交感神経の働きによって瞳孔は拡大する。また、明るいところでは縮瞳、暗いところでは散瞳する。
脳死となると、瞳孔が拡散するため、4mm以上が判定基準となる。


対光反射

眼に光を当てたとき、反射的に瞳孔が収縮(縮瞳)することを対光反射という。
正常な対光反射では、片方の眼に光を当てると反対側の瞳孔も同時に縮瞳が起こる。


脳神経系の異常

脳神経系に異常がみられる場合は瞳孔の大きさを観察する。瞳孔に0.5mm以上の左右差があることを瞳孔不同という。
なお、対光反射中枢は中脳にあり、脳神経外科領域の疾患や薬物中毒などの鑑別診断にも重要である。
頭蓋内圧が亢進すると、散瞳することがある。


加齢による変化

加齢に伴い、瞳孔散大筋が脆弱になるため縮瞳傾向となり、これを老人性縮瞳と呼ぶ。これにより暗順応や明所視の低下がみられる。


その他

瞳孔の収縮と唾液、消化液分泌の亢進、心拍数低下は、リラックスしている副交感神経系の作用(食後の満腹時など)




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