次の文を読み〔問題117〕、〔問題118〕の問いに答えよ。
Aさん(60歳、男性)は、自宅近くを散歩中に突然の
胸痛が出現し、救急車を要請した。救急隊到着時の
バイタルサインは、
呼吸数28/分、
脈拍100/分、
血圧80/40 mmHgであった。冷汗が著明で、前胸部から左肩にかけての激痛を訴えていた。問診で
狭心症の既往歴があることが分かった。
入院時の検査で急性
心筋梗塞と診断された。
〔問題117〕
このときの検査所見として適切なのはどれか。
1→症状から
心筋梗塞が疑われる。
心筋梗塞は、発作2~3時間後に
心電図上
ST上昇や、その後数時間で異常Q波がみられやすい。
2→
心筋梗塞で、片側性の
呼吸音が減弱することはない。
心筋の壊死によって、急性
左心不全をきたして
肺うっ血から
肺水腫へと進展し、肺野で
断続性副雑音(
水泡音)が聞かれる場合がある。
3→
心筋梗塞の場合、
クレアチンキナーゼやトロポニンT、ミオグロビンの上昇などが見られる。
4→
心筋梗塞では、
心筋の壊死により心肥大が起こり、心陰影の拡大を認める。