第101回看護師国家試験 午前33

1→絞扼性イレウス（複雑性イレウス）は機械的イレウスの一種で、腸管の絞扼や捻転、嵌頓ヘルニア、腸重積、腸捻転などの原因により発症する。
粘液水腫では、甲状腺機能の低下により麻痺性イレウスが起こる場合がある。絞扼性イレウスではない。

2→単純性イレウス（閉塞性イレウス）は、開腹術後に腸管が癒着することにより発症することが多い。
単純性イレウスの原因には腸管癒着のほかに、腫瘍や胆石、クローン病などがある。
腸捻転症は、腸が狭窄したりねじれたりすることにより絞扼性イレウス（複雑性イレウス）の原因となる。

3→麻痺性イレウスは機能的イレウスの一種で、開腹手術後の腸管の運動障害や、脊髄損傷による神経障害が主な原因となる。
そのほか、低カリウム血症、糖尿病なども原因となる。

4→けいれん性のイレウスは機能的イレウスの一種で、ヒステリーや鉛などの中毒を原因とする腸管のけいれんをいう。
モルヒネの内服では、胃腸管運動が抑制されるので麻痺性イレウスや便秘症の原因となる。