1→病的酩酊とは、
意識障害があり、単純酩酊や複雑酩酊とは質的に異なる状態像を呈します。
幻覚が生じることや
見当識が失われることがあり、周囲の状況を認識することはほとんど不可能になっています。 周囲から見ると理解不可能な言動を繰り返し、
幻覚・
妄想や状況の根本的な誤認から重大な犯罪に及ぶこともあります。
2→アルコール
依存症の早期離脱症状は飲酒を止めて数時間すると出現し、手や全身の震え、発汗(特に寝汗)、不眠、吐き気、嘔吐、
血圧の上昇、
不整脈、イライラ感、集中力の低下、
幻覚(虫の幻など)、
幻聴などがみられます。後期離脱症状は飲酒を止めて2~3日で出現し、
幻視(見えるはずのないものが見える)、
見当識障害(自分のいる場所や時間が分からなくなる)、興奮などのほかに、発熱、発汗、振戦がみられることもあります。そして患者さんは、離脱症状による不快感から逃れるために、さらに酒を飲み続けることになってしまいます。
3→アルコール性
認知症とは、アルコールを多量に飲み続けた事により、
脳梗塞などの脳血管障害や、
ビタミンB1欠乏による栄養障害などを起こし、その結果起こるとされている
認知症です。 また多量に飲み過ぎた事だけでも、脳は委縮するのではないかとも考えられています。 高齢者だけではなく、若い世代でも見られます。
4→アルコール依存による
コルサコフ症候群は、一時軽快しても再発しやすい。飲酒をやめなければ、予後は不良である。
頭部外傷、
一酸化炭素中毒のあとにくるものは、しだいに軽快する。また、脳軟化や老年痴呆にみられるものは、一時軽快することもあるが、予後は不良で、治癒は困難である。