第105回看護師国家試験 午後70

1→淋菌は、淋病（淋菌感染症）の原因となる。性感染症（STD）のひとつで、尿道炎や腟炎などを起こし、長期化すると子宮や卵管にも炎症が広がって不妊の原因にもなる。

2→緑膿菌は、日和見感染の原因となる。病原性は弱いが広く存在しており、肺炎や創部の化膿などさまざまな病変部から検出される。コンタクトレンズに起因する角膜感染症の原因として緑膿菌がある。

3→クラミジアは、性器クラミジア感染症の原因となる。性感染症（STD）のひとつで、男性では排尿時に痛みのある尿道炎や前立腺炎がみられ、女性では無症状であることが多いが子宮、卵管、卵巣、腹膜腔と炎症が広がって不妊の原因にもなる。クラミジア・トラコマティスという病原体が目に感染すると、クラミジア結膜炎（トラコーマ）が起きる。

4→アデノウイルスは、流行性角結膜炎の原因となる。俗に「はやり目」と呼ばれており、アデノウイルス８型によるものが多く、夏に流行し、接触による感染力が強い。症状として流涙や充血などがみられる。

5→ヘルペスウイルスは、部位により口唇ヘルペスや性器ヘルペスなどの原因となる。感染すると潜伏し、免疫力が下がったときに水疱ができたり、かゆみが生じたりする。