次の文を読み〔問題118〕、〔問題119〕、〔問題120〕の問いに答えよ。
Aさん(50歳、女性)は、
子宮頸癌の
終末期で
入院し
緩和ケア治療を行っている。倦怠感は強いが食事は摂れている。麻薬を使用し疼痛のコントロールはできており、ふらつきはあるがトイレ歩行はできる。医師からは余命2か月と告知されており、退院して自宅で最期を迎えたいと希望している。主な介護者となる夫は58歳で、5年前の
脳梗塞の後遺症で
不全麻痺がある。経済的には安定している。子どもはいない。
〔問題119〕
看護師が退院に向けて最も連携すべき職種はどれか。
1→
理学療法士は、ケガや病気などで身体に障害のある人や障害の発生が予測される人に対して、基本動作能力の回復や維持、および障害の悪化の予防を目的に、運動療法や物理療法(温熱、電気等の物理的手段を治療目的に利用するもの)などを用いて、自立した日常生活が送れるよう支援する医学的リハビリテーションの専門職である。
Aさんは
終末期であり、積極的なリハビリテーション必要性は低い。
2→倦怠感は強いが食事は摂れているという情報から、現時点での栄養改善を検討する必要性は低い。
3→
介護支援専門員とは、利用者のニーズを
アセスメント・評価し、適切な社会資源と結びつけるマネジメント役割を担う人のことである。退院後在宅で療養生活が円滑におくれるように、
訪問看護師は
介護支援専門員と調整を図る必要がある。
4→
保健師とは、地区活動や健康教育・保健指導などを通じて疾病の予防や健康増進など公衆衛生活動を行う地域看護の専門家のことである。また、
保健所は都道府県、政令指定都市・中
核市、その他政令で定める市または特別区で設置され、より専門的・技術的・広域的な拠点として機能している。
保健所の
保健師は広域的であり、介護サービスの利用を検討しているためより身近な市町村
保健師と連携する方がよいが、現時点での優先度は低い。