第104回看護師国家試験 午前61

1→拡張型心筋症は、心室の収縮不全によって心拍出量が低下し、左心室が拡張する疾患である。最終的に心不全に至る。

2→総肺静脈還流異常症は、本来は左心房に還流すべき肺静脈が、左心房ではなく右心房もしくは大静脈等に還流する先天性心疾患である。

3→ファロー四徴症は、心室中隔欠損、肺動脈狭窄、右室肥大、大動脈騎乗の四つを特徴にもつ先天性心疾患である。最初から右左短絡なので、肺動脈狭窄による右室の肥大化によって右左シャントを生じるため、生後間もなくチアノーゼが出現する。

4→心室中隔欠損、心房中隔欠損などの先天性心疾患が未矯正の場合、圧の高い左室から圧の低い右室への短絡（シャント）が発生し、肺高血圧が長期に持続する。そして肺血管抵抗が上昇すると、左右短絡から右左短絡への逆転が起き、チアノーゼを来たす。これをアイゼンメンジャー症候群といい、先天性心疾患で起こる合併症の1つである。