第104回看護師国家試験 午前26

1→胸管はリンパ管である。リンパ管は静脈の構造と似ており、リンパが逆流しないように逆流防止弁が付いている。

2→胸管は内頸静脈と鎖骨下静脈の合流部となる左静脈角に合流している。また左右のリンパ本幹は、ともに静脈に流入している。

3→癌細胞は毛細リンパ管から侵入しやすく、リンパの流れに乗ってリンパ節へと転移する。（リンパ節転移）
リンパ節転移により、流入した癌細胞が別の臓器や器官に運ばれる為、癌が浸潤しやすい。癌の浸潤を評価する際にはリンパ節転移の有無を確認する。

4→胸管を流れるリンパ液は、脂肪成分（カイロミクロン）を多く含む液体成分とリンパ球などの細胞からなり、脂質の輸送と免疫機能に関係している。
※カイロミクロンとは、小腸で吸収された脂肪成分で胸管を通り血中へ分泌され、最終的に肝臓で吸収される。