次の文を読み103~105の問いに答えよ。
Aちゃんは
出生前診断で
羊水過多があり先天性
食道閉鎖症の疑いを指摘されていた。在胎37週5日に
帝王切開で出生、出生体重2,780g、
Apgar〈アプガー〉スコア1分後8点、5分後9点である。出生後、Aちゃんは先天性
食道閉鎖症と診断された。
103
出生直後のAちゃんにみられるのはどれか。
1→腹部エックス線写真の鏡面像は、空気が詰まった腹内の様子を示しており、通常、
腸閉塞などの腹部の障害を示唆しますが、先天性
食道閉鎖症の特有の所見ではありません。
2→口腔内の泡沬状唾液の流出は、先天性
食道閉鎖症の代表的な所見です。
食道の閉じた部位より先、つまり咽喉部に唾液が溜まり、これが泡を作りながら口から流れ出ることが観察されます。選択肢2が正解です。
3→
胆汁性の嘔吐は、主に新生児の
腸閉塞や
胆道閉鎖など、消化管の下部の障害を示唆しますが、
食道閉鎖症には直接関連しません。
4→噴水状の嘔吐は、先天性幽門狭窄症などに見られる特徴的な症状であり、
食道閉鎖症には一般的に見られません。