3→物理的あるいは化学的刺激により、
赤血球中の内容物が細胞外へ漏出することを溶血という。溶血を血管外溶血というが、これが引き起こると生化学検査へ様々な影響を与える。影響を与える原因は、
赤血球内の濃度が
血清中より高い物質が溶血によって
血清中に漏出し、測り込むため偽高値となるもの(
LDH,
AST,K,Feなど)と溶血によって漏出した
ヘモグロビンの影響で
血清の色が赤くなるため、赤色付近の波長で測定している測定項目が偽高値となるもの(TP,
遊離脂肪酸など)である。血管外溶血が引き起こる最も頻度の高い原因は、
採血時の手技の誤りである。そのため、提出された検体に溶血が認められ、検査オーダーの中に偽高値となる項目が含まれる場合は
採血し直しとなる。