1→
動脈管開存症:新生児では
動脈管が閉鎖する前に一時的な左右シャントが存在し,
心不全の徴候を示すことがあるが,
チアノーゼは通常この状態では生じにくい。
動脈管開存症は大量の肺血流による肺過負荷を起こすが,平時に顕著な
チアノーゼを呈することは少ない。
2→
心室中隔欠損症:この病変では左右の心室間に穴があるため,酸素豊富な血が
左心室から
右心室へ流入し、結果として肺への血流が増加するが,初期は平時に
チアノーゼを呈することは稀であり,多くの場合は
心不全を生じる。
3→心房中隔欠損症:この欠損では左右の心房間に穴があり,酸素豊富な血が
左心房から
右心房へ流入する。これにより右側の心房と心室及び肺循環への血流過多が生じるが,この疾患も通常は平時に
チアノーゼを呈することは稀。
4→
ファロー四徴症は、
心室中隔欠損、
肺動脈狭窄、右室肥大、
大動脈乗脱を四つの特徴とするこの疾患では,右室からの血流が肺を迂回して直接全身に流れるため(右から左へのシャント),全身の
動脈血中の
酸素飽和度が低下し,新生児期から顕著な
チアノーゼが発生しやすい。このため、新生児期に最も
チアノーゼを生じやすい
先天性心疾患として知られています。選択肢4が正解です。