傾向と対策
右心室の①位置と②血液の流れ方、右心室に血栓がある際に③予測される状態などをしっかり把握し④血流量と⑤胎生期の異常について、解剖生理も押さえておこう。
よくわかる解説
位置と②血液の流れ
右心室は4つある心臓の部屋の一つであり、全身を巡り右心房に戻った静脈血は、三尖弁を通って右心室に入り、肺動脈弁を抜けて肺動脈に二酸化炭素の多い静脈血を送り出している。
予測される状態
血液が全身→右心房→(三尖弁)→右心室→肺→左心房→左心室→全身と循環する。
右心室に血栓が存在すると肺塞栓症を引き起こす可能性があり、左心房では脳塞栓症の可能性がある。
血流量
右心室と左心室の収縮は同時に起こるため、単位時間当たりの収縮回数や1回拍出量は同数になる。
収縮時の内圧は右心室が25mmHg程度、左心室が120mmHg程度と左心室の方が高く、拡張時の内圧に関しても同様に左心室のほうが高い。(全身に血液を送る為)
胎生期の異常
胎児期では肺循環が必要ないため、心室中隔に短絡があ流。出生時に肺が機能することで、心臓の中隔が塞がれるが、出生後も心室中隔欠損がある場合には左心室から右心室へと血液が流入するため、右心室から肺への血流量が増加する。