A さん (55歳 男性) は筋萎縮性側索硬化症(ALS)で、経口摂取と
胃瘻による
経管栄養を併用し、 在宅療養することになった。
Aさんと家族介護者への指導内容で適切なのはどれか。
1→筋萎縮性側索硬化症では、
嚥下障害が進行することがあり、経口による水分摂取が困難になる場合があります。そのため、
経管栄養を行っている場合は水分も経管を通じて摂取することが必要になることが多いです。この選択肢は適切ではありません。
2→
嚥下時に頸部を前屈させることは、
食道への食物の通過をスムーズにし、
誤嚥を予防するという利点があります。ALS患者さんの場合、
嚥下障害が生じることがあるため、頸部前屈位にする指導は適切な方法です。選択肢2が正解です。
3→
経管栄養を行う際、栄養剤以外にも必要に応じて薬剤の投与や水分の補給を行うことがあります。そのため、
経管栄養剤以外の注入を一律に禁止するのは適切ではありません。医師の指示に従って、必要な場合には
経管栄養を通じて薬剤投与などを行います。
4→
経管栄養の実施にあたり、患者さんの
生活リズムや活動パターンに合わせて栄養剤の注入を計画した方が良いでしょう。患者さんの生活の質(QoL)を損ねることなく、治療と生活が両立できるようにするためです。しかし、生活パターンを強制的に栄養剤の注入時間に合わせて変更するのは、必ずしも患者さんにとって最適なアプローチではないため、この選択肢も適切ではありません。