次の文を読み〔問題97〕、〔問題98〕、〔問題99〕の問いに答えよ。
Aさん(75歳、女性)。1人暮らし。
脳梗塞の後遺症で左
不全麻痺があり、要介護1の認定を受けている。最近、夜間に
中途覚醒することが多い。昨夜、トイレに行く際に転倒し、右手をついた。転倒後から右上肢の痛みがあり、翌朝になっても痛みが強かったため受診した。エックス線写真の結果から、右の上腕骨近位部骨折と診断され、
入院した。
〔問題97〕
Aさんの骨折に対して保存療法が行われることとなった。骨折の
固定法を図に示す。Aさんの骨折部の固定として適切なのはどれか。
1→図①は、肘関節の固定が行われていないので、手関節の骨折の場合に行われる
固定法である。
2→図②は、手関節、肘関節共に固定されており、包帯が前腕部遠位に巻かれているため、前腕部骨折の
固定法であると思われる。
しかし、この図では肩関節を
外転位で固定しているので副木による腋窩血流障害の可能性がある。
通常このような固定方法をとることはない。
3→上腕骨近位部の骨折においては、三角巾などを使用して肘関節を
良肢位に固定をした上で、肩関節はバストバンドで固定する。
また、四肢の先端は露出させて
感覚障害や血流障害を容易に確認できるようにしておく。
4→図④は、鎖骨骨折の際に行う鎖骨バンドの
固定法である。