次の文を読み〔午前問題100〕、〔午前問題101〕、〔午前問題102〕の問いに答えよ。
Aさん(50歳、男性)は、
双極性障害で、これまでに
うつ状態と
躁状態で
入院歴がある。会社員の兄と2人で暮らしている。3か月前から服薬を中断するようになり、気分が沈みはじめ、1週前から朝起きられなくなった。2日前から1日中ベッドの中にいるようになったため、兄に付き添われて
入院した。
入院時は亜
昏迷状態、発語はほとんどなく、自力での歩行が困難なほど脱力が強かった。
入院後、
三環系抗うつ薬が開始された。
〔午前問題101〕
Aさんの排泄に関する看護として適切なのはどれか。2つ選べ。
1→
入院後開始された
三環系抗うつ薬の副作用により、便秘になりやすい。さらに、亜
昏迷状態では食事摂取量低下や行動低下の状態にあるため、便秘を招きやすい。
これらの事から、便秘の予防は適切なケアである。
2→
脱水や便秘になる可能性があるため、水分制限は必要ない。
3→
三環系抗うつ薬の副作用には
抗コリン作用がある。そのため、便秘の他にも
排尿困難が起こる可能性がある。
食事摂取量低下による
脱水の可能性もあるため、排尿の有無の観察は必要なケアである。
4→現在の亜
昏迷状態では、排泄回数を記載してもらうことは、困難であり、Aさんにとって負担となる。
看護師が観察・記録をすることが適切である。
5→自力での歩行が困難なほどの脱力状態にあるため、ポータブルトイレを自力で使用することは困難であり、転倒等の危険も伴う。
看護師の介助が必要である。