次の文を読み〔午後問題94〕、〔午後問題95〕、〔午後問題96〕の問いに答えよ。
Aさん(52歳、男性)は、2か月で体重が7kg減少した。2か月前から食事のつかえ感があるため受診した。検査の結果、胸部
食道癌と診断され、手術目的で
入院した。
〔午後問題96〕
その後、順調に回復し、術後3週目に退院する予定となった。退院後の食事の指導で適切なのはどれか。
1→術後の身体を回復していくためにも
タンパク質は十分にとるよう指導すべきである。
2→胃を用いた
食道再建術が行われており胃の容量は減少している。そのため、1回の食事量を減らし、1日の食事回数を5~6回に分割して食べるように指導することが適切である。
3→胃袋で消化できなかった内容物が一気に
小腸に流れ込んでしまうことを
ダンピング症候群という。
食道癌の術後は少量ずつ時間をかけてゆっくり食事をしないと
ダンピング症候群を引き起こす可能性があることを説明すべきである。
4→胃の容量が減少しており、食前に水分を摂取することで食べられる食事量が減少もしくは
ダンピング症候群を引き起こすきっかけとなるため、水分摂取はしたとしても少量にしてもらう。
5→手術により胃の噴門が切除されているため、内容物が逆流しやすい状態になっている。食後はすぐに横にならず、座位または
ファウラー位で過ごすように指導することが適切である。