1→鉄剤は血液の
貧血を改善するために用いられます。手術予定の患者が服用していても通常は術前の休薬は必要ありません。手術時の出血による
貧血予防として術前に継続して服用することが望ましい場合もあります。
2→
抗血小板薬は
血小板の機能を抑制し、
血栓形成を防ぐ薬剤です。これらを服用している患者は手術中に出血しやすくなる可能性があるため、手術による出血リスクを低減するため術前に休薬することが推奨されることがあります。選択肢2が正解です。
3→冠血管拡張薬は、
心筋への血流を増やすために用いられる薬剤です。これらの薬剤の術前休薬は、特に
虚血性心疾患がある患者に対してはリスクを伴うため、通常は継続して服用します。術前にこれらの薬剤を中止することは推奨されていません。
4→
プロトンポンプ阻害薬は
胃酸の分泌を抑える薬剤で、
胃潰瘍や
逆流性食道炎の治療に用いられます。術前においても
胃酸関連の合併症を防ぐ目的で継続して使用することが多く、特に胃の内容が
気道に逆流することを防ぐ目的で使用されることがあります。したがって、通常は休薬は必要ありません。