傾向と対策
創傷治癒の①過程および創傷治癒における②創面の管理方法について、把握しておこう!
よくわかる解説
炎症期→増殖期→成熟期の順に行われる。
1)炎症期には、リンパ液などが滲出液となって血管から傷口へ遊走し、創に溜まるため腫脹が発生する。
2)増殖期では、創傷周囲の線維芽細胞が活性化して肉芽組織を形成する。
3)成熟期となると、肉芽組織から瘢痕組織になり、再度創が表皮で覆われる上皮化がおこる。その後、瘢痕組織も減少していくことで創が収縮する。
創面の管理方法
創傷管理のポイントは①感染予防、②治癒しやすい環境づくり、である。
1)感染予防
消毒液は、細菌とともに創傷治癒に必要な細胞までも死滅させ、治癒が遅延するため、感染を伴わない創傷には消毒は不要である。
2)治癒を促進する環境づくり
治癒促進には、清潔保持が重要で、良好な肉芽の形成には、清潔な湿潤環境の保持が必要である。清潔に保ち、適切な軟膏やドレッシング剤等を用いて覆うことが推奨される。