脳内血腫（のうないけっしゅ）

頭蓋内血腫には、脳内血腫のほかに、硬膜外血腫、硬膜下血腫があり、部位によってその呼び名が変わる。くも膜下での出血は一箇所にとどまることがほとんどないので血腫とは言わず、くも膜下出血とよばれる。
脳内血腫は脳挫傷によるものがほとんどで、手術による回復は見込めず、手術で取り除くには周囲の脳も取り除かねばならず、その場合取り除いた部分が司る機能が失われることになる。また、脳の損傷部位によってその症状は異なり、部位によって眠気や錯乱、血腫を形成した部位の反対側の麻痺、言語なども障害される。
出血により頭蓋内圧が亢進するため、脳浮腫の予防・改善のために、頭蓋内の静脈還流を促進し脳循環を改善させる必要がある。そのため、上半身を30度程度挙上するセミファウラー位が、効果的である。