傾向と対策
肺活量の①計算式と②低下因子をおさらいしておこう!併せて③%肺活量の低下による疾患についてもおさえておこう。
よくわかる解説
肺活量とは、息を最大限吸い込んだ後に肺から吐き出せる空気量のことである。
計算式
1)予備吸気量+1回換気量+予備呼気量=肺活量
2)肺活量+残気量=全肺気量
※普通に吸息したところからさらに努力して吸息できる量を予備吸気量と呼ぶ。
低下因子
1)加齢に伴い、肺胞の減少、肺の弾力低下、残気量の増加などにより肺活量は低下する。
2)高齢者では肺活量低下に伴って、術後の呼吸器合併症が発症しやすくなる。
3)肺活量が低下する疾患は、肺線維症・重症筋無力症などの拘束性換気障害である。
%肺活量(%VC)は、年齢や身長から予想される平均的な肺活量に対して実測肺活量がどの程度なのかを相対的に表す数値で平均と同じなら100%となる。80%以上が基準値で80%以下で異常となる。
%肺活量(%)は、実測肺活量÷予測肺活量×100で計算される。(予測肺活量(mL)は年齢・性別・身長から計算)
%
肺活量80%未満は拘束性肺機能障害、代表的な疾患は
間質性肺炎や
肺線維症である。
肺線維症は拘束性
換気障害により
肺活量の低下を認めるが、
1秒率は正常である。