血友病(けつゆうびょう)

血友病は、X染色体上にある血液凝固因子が先天的に欠損している伴性劣性遺伝病である。

傾向と対策

血友病は遺伝病関連の設問で出題されやすい疾患!
②病態③症状をしっかりおさえておこう!

よくわかる解説

血液凝固因子の欠乏による出血性疾患で、関節、筋肉、腹部、頭部などの関節腔内出血が特徴的である。
血液凝固因子のうち、第Ⅷ因子の欠損は血友病A、第Ⅸ因子の欠損は血友病Bといい、総称して血友病と呼ぶ。

ちなみに、血友病は「伴性遺伝」あるいは「X連鎖劣性遺伝」ですので、ほとんどの場合、男性に発症します。その理由は、女性では性染色体がXXであるため、その一方に異常が生じても、他方の染色体が第Ⅷ因子や第Ⅸ因子のタンパク質を作りますので、見かけ上健常者と変わらない保因者(キャリア)になります。しかし、男性は性染色体がXYで、X染色体に障害を持った場合、対となるY染色体には第Ⅷ因子や第Ⅸ因子の遺伝子がないため、血友病となります。
稀な例ですが、血友病の男性と保因者の女性が結婚すると、出生する女性の半分に血友病が出現します。著名な例は、イギリスのビクトリア女王の家系で確認できます。

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