A さん (92歳、女性) は重度の障害のため体を動かすことができないが、表情などで意思表示はできる。 Aさんは食べることが好きで「最期まで口から食べたい」
と言っていた。 最近は
誤嚥性肺炎(aspiration pneumonia)で入退院を繰り返しており、現在は
入院中で
終末期である。 同居している家族は積極的な治療をしないことを希望し、自宅でAさんを看取ることを決めた。家族への退院時の指導で適切なのはどれか。
1→この指導は理想的ですが、常に現実的とは限りません。24時間の付き添いは家族に大きな負担を強いるため、必要に応じて他のケアを提供するサポート体制の構築や、家族が交代しながら
休息をとることの重要性について指導すべきです。
2→
終末期の患者の状態管理には役立ちますが、家族が積極的な治療を希望していない場合は、このような詳細な管理は必要ではありません。より快適さを提供するケアに焦点をあてた指導が適切です。
3→家族が積極的な治療を望んでいないならば、
終末期における一般的な症状緩和としての対処法を提案する方が適切です。救急車を呼ぶことは積極的な治療につながる可能性があるため、この指導は適していません。
4→Aさんは「最期まで口から食べたい」という希望を示しており、家族も積極的な治療を希望していません。そのため、Aさんの願いに沿って、可能な限り口から食べられるようサポートする指導が適切です。
誤嚥のリスクがありますが、Aさんの
QOL(生活の質)を重視して食事を提供することは効果的なケアと言えるでしょう。選択肢4が正解です。