1→鏡面像(ニボー)は、
腸閉塞(
イレウス)によって腸管の中で行き場を失った内容物が空気と消化液に分離し、その境界が水平線のように所々で散見される。
立位での腹部エックス線撮影で観察される。
2→
腸閉塞の治療の第一選択は、禁飲食と点滴による全身管理が原則となる。
口から水分や食事を補給するのは、病態を悪化させるだけで改善につながりません。
3→
腸閉塞とは、
がんなどで通過障害を発症したものや、薬や血流障害で腸管の麻痺を生じたものもなど、何らかの原因で腸の内容が停滞し、通過不良となった状態をいう。
絶飲食で点滴を行いながら、減圧のために
小腸に管を入れ、およそ1週間程度の治療を行い、改善が見込めない場合は、手術が適応となる。
(胃に入れるチューブを
経鼻胃管、
小腸に入れるチューブを
イレウス管と呼ぶ)
4→手術後の癒着が一番多い単純性
腸閉塞の最もよくある原因は、腹膜炎や腹部の手術後に起きる癒着(腸と腹腔壁や、腸同士がくっつく)が原因で、腸管がふさがったりするものです。術後感染の予防に抗菌剤は必要かと思います。なお、稀に、寄生虫や
胆石など外からの異物が、閉塞の原因となることもある。