Aさん(35歳、女性、会社員)は、動悸、手指の震え及び体重減少があり、受診したところ、
頻脈と
眼球突出とを指摘され
抗甲状腺薬の内服を開始した。Aさんは看護師に「仕事のストレスは寝る前にビールを飲むことで解消するようにしているが、ちょっとしたことでイライラして眠れない」と話した。Aさんへの説明で適切なのはどれか。2つ選べ。
1→仕事がストレスになっていることが考えられるが、イライラしやすい状態は病気によるものである可能性が高く、仕事を休む必要はない。
2→アルコールと
甲状腺機能亢進には、因果関係はなく特に禁酒する必要はない。
3→
甲状腺機能亢進による、代謝亢進のため常に全身が運動をしている状態となっている。積極的な運動は、症状を悪化させるため控える必要がある。
4→
抗甲状腺薬の副作用として、
顆粒球減少がある。
顆粒球は
白血球の中の
好中球・
好酸球・
好塩基球のことであり、生体防御に関連している。これらが減少すると、
細菌に対する抵抗力が低下し、易感染状態となるため、急な発熱に注意が必要である。
5→
甲状腺機能が亢進すると、代謝亢進のため、
頻脈や動悸、息切れ、全身倦怠感、手指振戦、イライラなどが出現する。