次の文を読み〔午前問題115〕、〔午前問題116〕、〔午前問題117〕の問いに答えよ。
A君(8歳、男児)。公園から自転車で帰宅途中に転倒し、利き腕である右肘を強打した。疼痛と腫脹とがあり受診した。単純エックス線撮影の結果、 右
上腕骨顆上骨折と診断され、治療のために
入院した。
〔午前問題115〕
A君の上腕から手関節までシーネ固定を行った。患肢の観察項目で最も優先度が高いのはどれか。
1→シーネ固定中は、末梢の循環障害や神経障害などの合併症の出現に注意が必要である。知覚の観察は、最も優先度が高い。
ギプス固定中の合併症早期発見のための観察ポイントは、
・痛み:pain
・知覚異常:paresthesia
・麻痺:paralysis
・
脈拍消失:pulselessness
の「4P」の項目について観察する。
2→シーネ固定された部分に、かゆみを伴うことがある。不快な症状ではあるが、優先度が高い観察項目ではない。
3→疼痛と腫脹の症状はあるが、出血は今のところ見られてないので、優先される観察項目でない。
4→長期間のシーネ固定により、固定された部位の関節拘縮や筋力低下をきたしてしまう。シーネ固定解除後に
可動域訓練などのリハビリを行い回復を促す。
優先される観察項目ではない。