A君(15歳、男子)は、蒸し暑い夏の午後に行われたサッカーの試合に出ていた。A君は試合中に大量の汗をかいて、気分が悪くなったので多量の水道水を飲み、日陰で休んでいたが、突然、意識消失して倒れた。このときのA君の
細胞外液の
ナトリウムイオン濃度と
水分量の正常時に対する割合を図に示す。
このときのA君の体液の状態で正しいのはどれか。
1→水だけをたくさん飲むと血液がうすまり、水が細胞の中に移るので、そのため、細胞の中の水は増えていく。
2→
浸透圧=水を引きつける力。血液の中の塩分がうすまればこの力は弱くなる(下がる)。そのため間違いである。
3→血管を流れる血液の水分も細胞の中に移ってしまうので、血液の量(循環血液量)は減ってしまう。
4→血液の中で
赤血球が占める割合(ヘマトクリット)は、水分が減ると高くなる。低くなるのは逆の状態。