Aさん(82歳、男性)は、妻(75歳)と2人暮らし。障害高齢者の
日常生活自立度判定基準B-1。日中は車椅子に座っていることが多い。Aさんの
仙骨部に発赤があるのを発見したため、
訪問看護師は妻にAさんへの介護方法を指導することにした。
妻に指導する内容で正しいのはどれか。
1→
仙骨部の発赤に対してマッサージをすると皮膚組織に摩擦が起こり、組織の損傷を進行させる可能性が高いため、行うべきではない。
2→夜間2時間おきに
体位変換を行うのは妻の負担が大きく、現実的ではないと考えられる。
まずは体圧分散寝具などを使用することにより
仙骨部への負担を軽くすることが必要である。
3→Aさんが自力で臀部を浮かせることが可能な状態なのであれば、
仙骨結節部の
褥瘡予防のために除圧を目的として20分ごとのプッシュアップが推奨されている。
4→一昔前には円座が
褥瘡部位の除圧に向いていると考えられ、使用されていた時期があったが、現在は、
褥瘡予防に円座を使用すると、円座に接している部分に体圧がかかり接触部の血行が悪くなるため、組織の
虚血状態を引き起こすことがわかっている。
褥瘡予防に使用してはならない。