Aさん (47歳、男性、 会社員)は、 尿管
結石(ureterolithiasis)による
疝痛発作で
入院した。
入院翌日、自然に排石され、 疼痛は消失したものの、
結石が残存している。
入院前は、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしていた。Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。
1→シュウ酸を多く含む食品の摂取は、尿石症のリスクを高めることがあるため、
結石予防には適切ではありません。シュウ酸は
カルシウムと結合して尿中に結晶を形成する可能性があり、
結石を形成しやすくなるため、摂取を控える必要があります。
2→多量の水分を摂取することは、尿量を増やし
結石の形成を抑制する効果があるため、
結石の再発防止に役立ちます。特に尿管
結石の患者さんには、1日あたり2リットル以上の水分摂取が推奨されます。水分の摂取により尿が希釈され、結晶の形成が抑えられます。選択肢2が正解です。
3→排石期間中の安静の必要性については、
結石の大きさや位置、疼痛の有無によって異なりますが、Aさんの場合は既に排石がされ、疼痛も消失しているため、一般的な生活活動は問題ありません。そのため、安静を持続する必要は通常はありません。
4→飲酒は、体内の
カルシウムや
尿酸などの排泄を増加させることがあり、これらの物質は
結石の形成に関与するため、飲酒量を制限するのが望ましいです。特にビールや発泡酒などのアルコール飲料はシュウ酸を含むことがあり、
結石のリスクを高めます。そのため、飲酒量には注意し、適量を心掛けるべきです。